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AI時代に『共感力』を育む教育:他者の感情を理解し、協調する力を養う

Saori
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2026.06.20

AI時代に『共感力』を育む教育:他者の感情を理解し、協調する力を養う

こんにちは!「AI時代の学び」ライターのSaoriです。

最近、AIの進化が本当に目覚ましいですよね。チャットAIを使えば、あっという間に文章を作成したり、調べ物をしたり。画像生成AIを使えば、想像した通りの絵が目の前に現れたり…。その便利さに驚くばかりです。

でも、私たち子育て世代の方にとっては、嬉しい反面、少し戸惑ってしまうことも少なくないのではないでしょうか。

先日、うちの息子が読書感想文をChatGPTで書こうとしているのを見つけてしまい、大衝突してしまいました。「自分で考えなきゃ意味ないでしょ!」と私が言うと、「だってAIの方が上手く書けるじゃん!」と反論されて。最終的には、「AIに下書きさせるのはアリ、でもそこから自分で書き直して、自分の言葉と気持ちを乗せること」というルールでなんとか折り合いをつけました。

また、下の子がタブレット学習で100点を取った時、「AIが教えてくれたからできた!」と嬉しそうに言ったんです。もちろん、AIが学習をサポートしてくれるのは素晴らしいことですが、その言葉に「本当に自分で考え、努力した結果なのかな?」と、嬉しい反面モヤモヤした気持ちも抱いてしまいました。

カルチャースクールで事務の仕事をしていると、小学生の子どもたちが「AIに全部作ってもらえばいいじゃん」と話しているのを聞くこともあり、正直、衝撃を受けることもあります。AIが何でもやってくれる時代に、子どもたちは何を学び、どんな力を身につけていけばいいんだろう?そんな漠然とした不安を感じているのは、私だけではないはずです。

私たち大人が想像もできなかったスピードで社会が変化していく中で、子どもたちにどんな力を育んでいくべきか、本当に悩みますよね。

AIが高度なコミュニケーションを可能にし、私たちの生活や仕事に深く関わっていく一方で、人間同士の「共感力」や「協調性」といった力が、ますます重要になってきていると感じています。

今回は、AI時代に子どもたちが他者の感情を理解し、協調する力を養うための教育のあり方について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。私もまだまだ正解はわかりませんが、日々の経験から感じていることをお伝えできれば嬉しいです。

AI時代に「共感力」がなぜ重要になるのか?

AIは、膨大なデータを分析し、効率的に情報処理を行うのが得意です。例えば、言語の翻訳、複雑な計算、パターン認識などはAIの得意分野ですよね。ビジネスの現場でも、AIがデータ分析やルーティンワークを担うことで、人間はより創造的で戦略的な仕事に集中できるようになると言われています。

しかし、どんなにAIが進化しても、人間特有の感情や倫理観、文化的な背景を完全に理解し、それに基づいて行動することは難しいのが現状です。AIはあくまで「道具」であり、その道具をどう使い、どんな未来を築いていくかは、私たち人間の「心」にかかっています。

だからこそ、AIが高度な社会を形成していく中で、人間同士のコミュニケーションの質がより一層問われるようになるのではないでしょうか。

AIが苦手な領域だからこそ、人間が磨くべき力

AIは、データに基づいて最適解を導き出すことはできますが、他者の痛みや喜びを「感じる」ことはできません。相手の言葉の裏にある感情を読み取ったり、多様な価値観を持つ人々と対話し、互いに歩み寄りながら合意形成していく力は、人間ならではのものです。

これは「心の知能指数(EQ)」とも呼ばれる能力で、AIが処理できない非認知能力の領域と言えるでしょう。

例えば、以下のような場面で、共感力や協調性が求められます。

  • 意見の異なる人との対話: AIは客観的な事実を提示できますが、対立する意見を持つ人々の感情を理解し、落とし所を見つけるのは人間の役割です。
  • チームでの課題解決: AIは情報収集や分析をサポートしますが、チームメンバーそれぞれの強みや感情を考慮し、協力して目標達成に向かうには、共感と協調が不可欠です。
  • 新しい価値の創造: AIが既存のデータを組み合わせて新しいアイデアを生み出すことはできますが、人間の深い感情やニーズに寄り添い、真に心に響くものを創造するには、やはり人間の共感力が必要です。

AIが効率化や最適化を進める一方で、人間は「人間らしさ」を追求し、磨いていくことが、これからの時代を豊かに生きていく上で不可欠な力になるはずです。

家庭で育む「共感力」:日常の関わり方

「共感力」や「協調性」と聞くと、なんだか難しく考えてしまいがちですが、実は特別なことをしなくても、日々の暮らしの中に育むヒントがたくさん隠されています。

子どもとの対話を大切にする

まず、何よりも大切なのは、子どもとの対話を深めることだと感じています。 「今日あった出来事で、どう感じた?」「なぜそう思ったの?」と、子どもの感情や考えに寄り添う問いかけを意識してみませんか。

以前、LINEグループで「うちの子AIで宿題やってるけどアリ?」というテーマで大論争になったことがありました。AI活用に前向きな意見と、子どもの成長を阻害すると懸念する意見、どちらの気持ちもよく理解できて、板挟みのような状態になってしまったんです。

でも、この経験から改めて感じたのは、どんな意見にも、その人なりの背景や感情があるということ。子どもたちにも、自分とは違う意見や考えを持つ人がいることを理解し、相手の立場に立って考える練習を、日々の対話の中で積み重ねていってほしいと思っています。

  • オープンエンドな質問: 「どうだった?」だけでなく、「どんな気持ちになった?」「もし〇〇だったら、どうする?」など、子どもの思考を促す質問を投げかけてみましょう。
  • 傾聴の姿勢: 子どもが話している間は、途中で遮らず、じっくりと耳を傾けることが大切です。
  • 感情の言葉化を促す: 「嬉しい」「悲しい」「悔しい」など、自分の感情を言葉で表現する練習をサポートしましょう。

他者の視点に立つ練習

絵本や物語は、他者の視点に立つ練習に最適なツールです。登場人物の気持ちを想像したり、「もし自分がこの登場人物だったらどうする?」と考えてみたりするだけでも、共感力は育まれます。

また、おうちでのお手伝いや役割分担も、協調性を育む良い機会です。 「お皿洗いをしてくれたから、みんなが気持ちよく食事ができるね」「ゴミ出しありがとう!助かったよ」といった声かけを通じて、自分の行動が誰かの役に立っていること、家族の一員として支え合っていることを実感させてあげましょう。

失敗を許容し、感情を共有する場を作る

子どもが何かで失敗して落ち込んでいたり、友達と喧嘩して怒っていたりする時、私たちはつい「大丈夫だよ」「気にしなくていいよ」と声をかけがちです。もちろん、それも大切なことですが、まずはその感情をしっかり受け止めてあげることも重要です。

「悔しい気持ちになるよね」「悲しかったね」と、子どもの感情に共感し、寄り添うことで、子どもは自分の感情を安心して表現できるようになります。そして、他者の感情も受け止められるようになるでしょう。

学校や地域で育む「協調性」:AI時代に求められる学びの場

家庭だけでなく、学校や地域といった集団生活の場も、共感力や協調性を育む上で非常に重要な役割を担っています。

協同学習の推進

AI時代だからこそ、子どもたちが互いに協力し合い、学びを深める「協同学習」の機会を増やすことが求められます。

  • グループワーク: 異なる意見を持つ仲間と話し合い、共通の目標に向かって協力する経験は、コミュニケーション能力や問題解決能力を高めます。
  • プロジェクト学習: 特定のテーマについて、AIを情報収集や分析のツールとして活用しながらも、人間同士で役割分担し、計画を立て、実行する過程で、協調性やリーダーシップが育まれます。

AIはあくまでサポート役。最終的にアイデアをまとめ、発表し、評価し合うのは人間同士の対話が中心となるべきだと考えています。

多様な背景を持つ人々との交流

学校や地域には、様々な考え方や文化を持つ人々がいます。異なる意見や価値観に触れる機会を積極的に設けることで、子どもたちは多様性を尊重し、共生する心を育むことができます。

  • 地域活動への参加: お祭りや清掃活動、ボランティアなど、地域の一員として活動する中で、世代を超えた人々との交流が生まれます。
  • 異文化理解の促進: 地域の国際交流イベントに参加したり、海外の文化について学んだりする中で、多様な価値観に触れる機会を提供しましょう。

感情教育・SST(ソーシャルスキルトレーニング)の導入

自分の感情を認識し、適切に表現する方法を学ぶ「感情教育」や、社会生活を送る上で必要な技能を身につける「SST(ソーシャルスキルトレーニング)」も、共感力や協調性を育む上で有効です。

  • 自分の感情を理解する: どんな時にどんな気持ちになるのか、なぜそう感じるのかを言語化する練習をします。
  • 他者の感情を読み取る: 表情や声のトーンから相手の気持ちを推測し、共感する練習を行います。
  • 適切なコミュニケーション: 自分の気持ちを相手に伝える方法や、トラブルを解決するための話し合いのスキルを学びます。

これらの教育を通じて、子どもたちは自分自身と向き合い、他者との健全な関係を築くための土台を培うことができるでしょう。

AIを味方につけながら「共感力」を伸ばすには?

AI時代に共感力を育むというと、「AIを使わないようにする」と考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、AIは私たちの強力な「味方」にもなり得ます。大切なのは、AIを賢く活用し、人間ならではの力を伸ばすためのツールとして捉える視点です。

AI生成物を「叩き台」として活用する

冒頭で触れた、うちの息子と読書感想文で衝突したエピソード。最終的に、「AIに下書きさせるのはアリ、でもそこから自分で書き直す」というルールで折り合いをつけましたよね。

これは、AIを「ゼロから生み出す」のではなく、「アイデアの叩き台」として使うという考え方です。AIが生成した文章やアイデアをそのまま使うのではなく、それを元に、

  • 「この表現は自分の言葉でどう言い換えられるだろう?」
  • 「ここに自分の感情や体験をどう付け加えよう?」
  • 「登場人物の気持ちを、もっと深く表現するにはどうしたらいいだろう?」

と問いかけながら、自分で書き直したり、肉付けしたりする作業を通じて、思考力や表現力、そして共感力を高めることができます。AIが効率化してくれるからこそ、人間はより深く、より本質的な部分に時間を使えるようになるのです。

AIが効率化した時間を「人間同士の対話」に使う

AIがルーティンワークや情報収集を効率化してくれることで、私たちはこれまで時間がかなくてできなかった、人間同士の対話や共感力を高める活動に、より多くの時間を割けるようになります。

例えば、AIで調べ物を済ませた後、その内容について家族で話し合ったり、友達と議論したりする時間を作る。AIが生成した物語を読みながら、登場人物の感情について語り合ったりするのも良いでしょう。

具体的なアプローチ例

AIを味方につけながら共感力を伸ばすための、具体的なアプローチをいくつかご紹介します。

  • AI生成物への「問いかけ」:
    • AIに物語を作らせて、「この主人公はどんな気持ちだったと思う?」「もし自分がこの立場だったら、どう感じるかな?」と子どもに問いかけてみましょう。
    • AIにニュース記事を要約させ、それについて「この記事を読んだ人は、どんなことを感じるだろう?」と想像力を働かせます。
  • AIを活用したディスカッション:
    • AIに、あるテーマについて賛成意見と反対意見をそれぞれ出させます。それを元に、人間同士で「なぜそう思うのか」「相手の意見のどこに共感できるか」などを議論する練習をします。
  • AIで得た情報を元に、現実世界で行動する:
    • AIで調べた社会問題や環境問題について、実際にそれに関わる人々の声を聞きに行ったり、ボランティア活動に参加したりするなど、バーチャルな知識をリアルな体験に繋げます。

私たち大人も学び続けることの大切さ

AI時代の子育てや教育には、本当に「これだ!」という正解がないですよね。私自身も、日々手探り状態です。

以前、AIについて夫に相談した時、「任せる」と言われ、正直ちょっとイラッとしてしまったことがありました。「一緒に考えてほしいのに!」って。でも後日、夫が自分でAIについて色々と調べてきてくれて、「こんな使い方があるみたいだよ」「こういうリスクもあるらしいね」と話してくれた時は、本当に嬉しかったんです。

私たち大人も、AIについて学び続け、子どもたちと共に試行錯誤していく姿勢が大切だと改めて感じました。完璧を目指すのではなく、「私もまだ正解はわかりません。でも一緒に考えていこうね」という正直な気持ちで、子どもたちと向き合っていけばいいのではないでしょうか。

終わりに

AIの進化が止まらない現代において、私たちは「AIに何ができるか」だけでなく、「人間だからこそできること」に目を向ける必要があります。その中でも、「共感力」と「協調性」は、子どもたちが未来を豊かに生き抜くための、かけがえのない力となるでしょう。

家庭での温かい対話、学校での協同学習、地域での多様な人々との交流、そしてAIを賢く活用する姿勢。これら全てが、子どもたちの共感力と協調性を育む大切な要素となります。

私たち大人も、子どもたちと一緒に学び、悩み、成長していく。そんな温かいまなざしで、未来を生きる子どもたちをサポートしていきたいですね。

これからも「AI時代の学び」では、皆さんと一緒に、子どもたちの未来のために何ができるかを考えていきたいと思います。

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この記事を書いた人

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暮らしとAI ナビゲーター

「AIって気になるけど、ちょっと不安…」という声に寄り添い、おうちでの活用術や考え方をやさしくお届け。共感を大切にしたコラムを執筆しています。

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